おたよりinformation

2021年9月

日中はまだまだ暑い日が続きますが、朝晩は涼しくなり始め、少しずつ秋の訪れを感じられるようになりました。秋は運動の秋、食欲の秋と言われるので、元気に運動するためにもしっかりごはんを食べて過ごしていきましょう。

 

食欲の秋 味覚のいろいろ

「食欲の秋」は、様々な食材が旬を迎えてご飯が美味しい季節になります。今回は、その美味しさを感じる「味覚」について詳しくご紹介します。

そもそも味覚とは、舌にある「味蕾」(みらい)と呼ばれる味を感じる細胞に味物質が触れて起こる感覚のことを言います。味覚には五基本味と言われる、「甘味」「苦味」「酸味」「塩味」「うま味」があります。新生児にこれらの基本味を与えると、甘味とうま味に対しては快の表情を、酸味と苦味については不快の表情を示すこと、さらに塩味については生後100日〜120日までほとんど反応しないという報告があります。また、甘味、塩味、うま味は本来体にとって有用なもので、反対に苦味と酸味は有害なものとして認識されているそうです。これらを知ると独特な苦味や酸味のある野菜が子供達に不人気なのが納得できますね。

ですが、様々な食材や料理を口にすることや成長の過程で味の好みは変化します。好き嫌いがある場合、手をつけなかったとしても根気強くその食材を食卓に出したり、細かく刻んで好物に混ぜてみたりすることで、いつの間にか克服していたというとこもあります。ぜひお子さんと様々な食材に触れながら食事を楽しんでほしいと思います。

 

噛むことと味わうこと

噛むことと味わうことは密接な関係があります。噛むことは消化酵素を含む唾液の分泌を促します。味は水分に溶ける物質によって感じるものなので、唾液の分泌は食品の味をよりよく感じさせてくれる効果があります。嗜好の形成に重要な時期である、離乳期~幼児期は特に濃い味に慣れるのではなく、素材の持ち味を生かした薄味の食事にすることできちんとよく噛むことを覚えていけるとよいですね。